芭蕉の葉柄、夏名古屋帯のご紹介です。
ご紹介 2018年5月18日
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を着て綺麗になり、ほめられて自然と笑顔になる、
人作りアドバイザーの山脇寿人です。ご訪問ありがとうございます。
本日は、芭蕉の葉柄、夏名古屋帯のご紹介です。です。
先日、初めてお取引の出来ました問屋さん「松寿苑」さん
(その時の記事はこちらをご覧ください)より仕入させていただいた夏名古屋帯です。
芭蕉の葉を大きく大胆に2色のグリン色で染め上げいます。
この様に単純な柄を染める時こそ、その染め屋さんの技量が如実に
それも分かりやすく品物に表われます。
20数年前に、塩瀬地に遠山の柄だけを金彩で染めた名古屋帯があり
それは素晴らしい品物でした。
ただ、お値段が思った以上に高く一度は仕入を躊躇しましたが、思い切って購入しました。
直ぐにお客様に販売できましたので、別の地色で追加を頼みました。
その時、もう少しリーズナブルにしたかったので、染価の安い染め屋さんにお願いする様に
問屋さんに依頼しました。
約1っカ月後、染上った染帯を見て愕然としました。
そこには、最初の染め帯とは、柄は同じでも似ても似つかない、到底お客様に
お勧め出来ない品物になっていました。
京都で染色で生計を立てている2軒の染め屋さんで同じ柄を染めたのに
染め屋さんの技量の違いにでこんなにも出来上りに差が出るのかと
痛切に思いました。
そんな苦い経験から本日の染帯をご覧いただくと、名の変哲もない芭蕉の葉を
染めてお品ですが、その力強さや訴求感は素晴らしい品物です。
生地も別誂えの少しシャリ感があり、越後上布、宮古上布また芭蕉布のきもの
などに締めて頂くといかにも夏なしく人目を引く逸品です。