着物用の撥水加工とは?水をはじくパールトーン加工とその注意点3つ
お手入れ 2018年10月19日
vol.615
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を着て綺麗になり、ほめられて自然と笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
本日は、着物用の撥水加工とは?
水をはじくパールトーン加工とその注意点3つ。です。
きものを汚さない知恵なども大事ですが
「安心加工」を施して水をはじかせたり、
汚れを防ぐ撥水加工をご紹介します。
水をはじく、着物の撥水加工とは
スキー用品などに多く取り入れられている
水をはじく撥水加工は、水だけでなく、水生の汚れも 防ぐので、
撥水防汚加工とも呼ばれています。
きもの用に考え出された撥水加工以外では
繊維がぬめっとした感じになったり 風合いや着味が
変わってしまったり 加工した事で帰って扱いが
繊細になる 事もある様ですのです。
今回はきもの用に開発された
パールトーン加工をご紹介します。
着物用のパールトーン加工とは
絹のきものの弱点は、縮みや白生地の変色 シミ、カビなどがあります。
これらの原因は、すべて水(湿気)によります。
この弱点を解消するために生まれたのが
きもの用の撥水加工、パールトーン加工です。
パールトーン加工は、特殊浸透効果の為
生地を傷める事も風合いや光沢を損なう事も ありません。
パールトーン加工は、水に対してかなりの 効果がありますので、
たとえ水やジュースを こぼしても、すぐには生地に浸透せず、
水滴となってはじかれるので、ご自分で 簡単に処理が出来ます。
この時、生地を擦らず上から押さえる様に 処理して下さい。
こぼして慌てているので、擦りやすいですが 擦ると生地を傷めて、
修復が困難になる事があります。
雨の日の水ハネなども安心です。
着物の水性の汚れの処理は
パールトーン加工を施したきものの場合
しょうゆやジュース、酒などの水性の汚れは
汚れがすぐに生地にしみ込まず、水滴状に はじかれるので、
ハンカチかタオルでこぼした部分を 押さえて吸い取らせるだけの
処置で良いでしょう。
ただし、くれぐれにも擦らない事です。
また、慌てて立ち上がったりして、汚れを広げない 事も大事です。
少し時間が経過して汚れが生地に浸透した場合でも
水を掛けて汚れを浮かせ、タオルなどで押さえると 綺麗に取れます。
加工がしてあるとはいえ、手早行う事が基本と言えます。
着物をパールトーン加工してあっても、過信は禁物。
パールトーン加工を施せば、全てに安心と 言う訳ではありません。
大抵の汚れは、ご自分で処置出来ますが インク、墨汁、一部の化粧品、
化学薬品 熱湯、お抹茶などは粒子が細かいので 繊維に浸透してしまいます。
ですので、これらの汚れには、気を付けなければ なりません。
また、加工がしてあっても傘もささないで
土砂降りの雨が掛れば撥水効果は、発揮しません。
着物用のパールトーン加工を知った上で、依頼しましょう。
パールトーン加工は、反物状態でも施せますが より万全を期すには、
お仕立て上った状態で 施せば胴裏や八掛、縫い糸まで加工が及ぶので
全てに安全であり、その上後々の対応がしやすいです。
また、水をはじく加工なので、洗い張りや 染め替えなどは出来ないのではないかと
言う 心配もある様ですが、心配ありません。
それらはすべて可能です。
ただし、加工をしてある事を予め伝える事を お忘れなく。
加工をしてある事を伝えずに、染め替えをして 染めムラなどを起こし、
折角のきものを台無しに してしまう事もあります。
ですので、そういう事はパールトーン加工社に 依頼すれば安心です。