お客様がお持ちになった「大羊居」の色留袖の比翼を取ります。
きものクリニック 2018年11月1日
vol.628
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を着て綺麗になり、ほめられて自然と笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
本日は、お客様がお持ちになった「大羊居」の色留袖の比翼を取ります。です。
本日ご来店のお客様が、お持ちになった着物は
「大羊居」謹製の色留袖でした。
娘さんの嫁ぎ先の姑さんが所有されていた物を
いただいて来られたそうです。
「大羊居」については、ホームページをご覧になれば
よく分かります。
当店が、始めて「大羊居」の作品を見たのは
今でもお取引をしている京都の問屋さんでした。
その一種独特の染上がりに、違和感を感じた事を
覚えています。
それは、それ迄に染めものと言えば京友禅や加賀友禅
京の型小紋や十日町の染め物、江戸小紋などしか
馴染みがありませんでした。
元々、京都と東京では色彩や取り合わせの感覚
が違います。
ですので、関西では着物に対して帯を反対色を
関東では同色の合わせ方をと言われていました。
今では、映像やネットなどでボーダーレスになりましたし
森田空美先生の取り合わせが、流行ったことから
全国的に同色の合わせ方が多くなりました。
そんなに違う感覚でしたので、当初は違和感がありましたが
やはり良い物は良いので、その魅力に魅せられました。
留袖や訪問着は、値がさがあり当店での取り扱いが
難しかったですが、染帯や付下げならと何とか
頑張って仕入をしました。
ピンク地の染帯を仕入、お客様にお持ちした所
非常に気に入っていただき、お求めいただきました。
その帯の事を20年程たった今でも良い帯で機会があれば
今でも締めたいとおっしゃっていただきます。
そんな、高価な「大羊居」の色留袖です。
初めて見る、ピンク色の比翼地が付いていすし
全体的に少し重いので、今回は比翼を取り除いて
白い重ね衿を付けます。
本当は、五つ紋つきですので比翼は必須ですが
色もピンクですし、重くて暑いので取り除く事に
そして、白い重ね衿を付ければ胸元は比翼付と
見間違える程、高尚になります。
この頃は、お召しになる方が着やすいように
また、約束事も基本は押さえて臨機応変に
対応します。
約束事を守って、お召しの方が窮屈な思いや
着心地が悪くては、本末転倒成りかねません。
着物の事でお困り事などは、お気軽にご相談くださいませ。
ご来店の折は、ご予約いただけますと対応がスムースの
行えます。電話0564-22-3259まで、どうぞ。