今月の額は円山応挙の「末に孔雀図襖(部分)です。
ブログ 2018年11月3日
vol.630
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を着て綺麗になり、ほめられて自然と笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの山脇寿人です。
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本日は、今月の額は円山応挙の「末に孔雀図襖(部分)です。です。
円山応挙は、近現代の京都画壇にまでその系統が続く「円山派」の祖であり、
写生を重視した親しみやすい画風が特色です。
兵庫県美方郡香美町、国立公園山陰海岸に位置する大乗寺は、
天平17年(745年)に行基菩薩によって開かれた高野山真言宗のお寺です。
円山応挙がまだ無名の頃、当時この寺の住職密蔵上人がその才能を見い出し、
銀三貫目を与えたそうです。
それをもとに江戸で学び名をなした応挙は、
後に息子や弟子を連れてこの寺に戻り仏間他13余りの部屋の
襖絵を描いたといわれております。
大乗地HPより
孔雀や動物をを多く描いた応挙ですが、
墨一色で描いた作例は珍しいそうです。
金地を背に、飾り羽を反らせた雄々しい姿。
墨一色で濃淡を描き、空白をも柄の一部にしてしまう
応挙の計算された描き方の代表作と言っても良いのでは
無いでしょうか。
2013年、愛知県美術館での展示では、ガラスケースなしで展示し
時間の経過を光で表現した演出があり、薄暗がりから朝日が昇って明るくなり
又、夕暮れになっていきます。
「末に孔雀図襖」に光が当たる時と薄暗くなった時では
まるで印象の違うように思ったのは私だけではないでしょうか。
そんな応挙の額のレプリカを今月の額として飾っています。