黒地薄物羽織にどんな羽織紐を勧めるかは、時代とともに変わります。
ご紹介 2019年4月24日
vol.803
本日は、黒地薄物羽織にどんな羽織紐を
勧めるかは、時代とともに変わります。です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を装い素敵になり、
ほめられて笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの
山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
やっと、出来上って参りました
黒地薄物羽織、納める時に
どんな羽織紐を付けるかを
思案して候補を出してみました。
羽織が薄物ですので、羽織紐も
冬物でなく夏用の透ける物から
選びますが、ここで問題なのが
色目です。
色目は、時代とともに変化します。
その最たる例が、黒5つ紋付着物。
現代では、この着物を喪服と言って
お葬式などにお召しになる専用の
着物になっています。
喪服とは、黒5つ紋付着物を
不祝儀の時にお召しになる
着方の事でもちろん帯は黒です。
以前は結婚式で媒酌人や臨席の
親族の方々は、花嫁を引き立てるために
黒5つ紋付着物に錦の袋帯で装いました。
黒5つ紋付着物に袴が正式な装いで、
今なお伝統を伝える宝塚歌劇団の
卒業風景として残されております。
ですが、現代で黒5つ紋付着物に
袴が正式な装いでそれに錦地の
袋帯をすれば結婚式に参列
出来ると、声高に叫んでも
どなたもその経過は理解して
いただいてもお召しにはなりません。
この様にいくら伝統的な事を
お話しても、時代に合わなければ
一般的には、受け入れてもらえません。
そこで、羽織紐の色ですが
以前は白が不祝儀でしたが
今では黒が常識となっています。
お召しになるのが、京都の
お寺と言う事で、ここは
夏物のグレーをお勧めする事が
一番と判断しました。
何か、結論までグレーゾーンで
無難な様になってしまいましたが
それが最適と思いました。
本日も、お読みいただきありがとうございました。