調度品も呉服もその場に合う物は、ご縁が無ければ手に入りません。
ブログ 2019年7月29日
Vol.899
本日は、調度品も呉服もその場に
合う物は、ご縁が無ければ手に入りません。です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を装い素敵になり、
ほめられて笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの
山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
過日ご来店のお客様、
お話が店内の調度品におよび、
「いつ見ても良いタンスですね!」と
嬉しいお褒めのお言葉。
実はこのタンス、15年前に
新店舗を建てる時、亡き父が
どうしても良い調度品を
置きたいと言いだして
探し始めました。
桐のタンスは、取り扱いが
繊細で注意が必要ですので
お座敷に置くには、良いのですが
店頭ですと心配ですし
当店のイメージとは違う様に
思いました。
当時、タンスに凝られたお客様より
「岩谷堂タンス」が良いよ、と。
名古屋に別誂えしてくれる所も
あるからと教えていただきました。
ですが、一般的な「岩谷堂タンス」は
頑丈でインパクトはありますが
ゴツゴツした武骨感があり
こちらも当店のイメージと違います。
漆器店の備品のタンスを見たり、
その他色々見ましたが、「帯に短し襷に長し」
どうも、しっくりピッタリするタンスが
見つかりませんでした。
探しても見つからない
それは「ご縁」が無いから。
「ご縁」があれば見つかるはず。
諦めかけていた時に
名古屋の松坂屋さんで
タンス展がある事を知って
期待せずに出掛けて行けば。
ありました!ありました!
「ご縁」があり、やっと見つけました。
「仙台タンス」と呼ばれる物で
引き出し部分が漆塗りなので
「岩谷堂タンス」よりも繊細さがあり
桐タンスよりも扱いやすい。
大きさも丁度良かった(メジャーを持参)
のですが、調度品が欲しいご本人(父)が
納得しないといけない事を係の方に
ご相談したところ、後日岡崎の松坂屋さん
(その時は、まだ岡崎にありました)で
同じ催しをする、との事。
そこにお見分け品として
持ってきてもらう様にして帰宅。
父に話したら、早く見てみたい!と
当日を指折り数えて待つ姿を
思いだします。
そして、催し物当日、朝一番で
出掛けて、タンスを見るなり
「これは、良い!」となり
購入する事に、当店の新装開店準備まで
預かっていただく事にしました。
そんな「ご縁」で当店に納められた
「仙台タンス」。
タンスにご興味のあるお客様には、
お褒めのいただいています。
呉服も「ご縁」が無ければ
お手元に届けられません。
どんなにお値打ちな品物でも
逃してしまうと、もう一度
目の前に表われる事は
殆んどありません。
お店の格式が調度品で
決まる訳ではないけれど
取り扱いの品物が良質ならば
それだけで良いとは思いません。
あのお店に行って良かったとか
良い物見せてもらったとかに
「仙台タンス」も入っていたら
父もあの世で頷いて、ニヤ付いて
いる事と思います。
本日も、お読みいただきありがとうございます。