今日、徳川家康の命日に辻が花染のご紹介。
ご紹介 2020年4月17日
Vol.1159
本日は、「今日、徳川家康の命日に
辻が花染のご紹介。」です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
最適な和装で笑顔あふれるご提案!
貴方の和装・お助けマン
山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
今日4月17日は、岡崎城で
生を受け岡崎城の井戸水を
産湯に使った「徳川家康」が
亡くなった日です。
1616年4月17日没
享年75歳(満73歳4か月)でした。
その徳川家康が愛用した
小袖や羽織が徳川美術館に
重要無形文化財として
納められています。
その当時は、まだ友禅染が
発明される前でしたので
布に模様を付けるには
「天平の三纈(さんけち)」でした。
三纈とは、﨟纈(ろうけち)・
夾纈(きょうけち)・
纐纈(こうけち)という
三つの模様染めことです。
﨟纈は蝋(ろう)を塗り、
夾纈は布を板で挟み、
纐纈は糸などで布を絞り、
染料が染みこまないようにして
模様をつける技術です。
その後、縫い絞り染の「辻が花染」が確立、
この時期に権力を把握した
家康の衣装は「辻が花染」が
多くあります。
現在、徳川美術館に収められている
家康ゆかりの「辻が花染」小袖を
ご紹介します。
文化遺産データベースより
京都の呉服商雁金屋(かりがねや)が
注文を控えた慶長七年の『御染地之帳』
(おんそめじのちょう)に、
徳川家康の注文分として記載が
ある小袖に瓜二つ。
徳川家のご紋、「三つ葉葵」を
通常の紋の位置ばかりでなく
小袖全に散らし、まるで徳川家を
誇っている様です。
もう一つは、「辻が花染」の羽織。
文化遺産データベースより
こちらも雁金屋が注文を控えた
『御染地之帳』に慶長七年(一六〇二)
徳川家康の注文分として記載がある
羽織と類似点が認められます。
こちらは、「三つ葉葵」を紋の位置に
大柄な葵葉を全体に散らし徳川家の
権勢を誇示している様に見えます。
友禅染が発明された後は
いつとはなく見られなくなった
「辻が花染」は、幻の染物と
なってしまいました。
その後、昭和に久保田一竹先生
小倉建亮、淳史親子先生
森志湖先生方が試行錯誤を
繰り返し現代の「辻が花染」を
復活し今に至っています。
そんな事を思わせる
徳川家康の命日です。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。