新棋聖藤井七段の進化は凄い呉服の染織技術の進化も目を見張ります。
ご紹介 2020年7月17日
Vol.1251
本日は、「新棋聖藤井七段の進化は凄い
呉服の染織技術の進化も目を見張ります。」です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
最適な和装で笑顔あふれるご提案!
貴方の和装・お助けマン
山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
今日の中日新聞、中日春秋欄
60年前の4コマ漫画「サザエさん」に
当時二十歳の加藤一二三八段が
名人戦に挑み活躍する若者として
取り上げられていたと。
その時は、大山名人に敗れたものの
常にトップ棋士として活躍されています。
そんな加藤九段の14歳7か月という
最年少棋士記録を破ったのが
昨日、新棋聖を獲得した
藤井聡太七段でした。
藤井七段の棋聖獲得も
史上最年少17歳11か月と
こちらは30年振りの快挙。
それまでの記録は屋敷伸之九段(48)が
持つタイトル獲得の最年少記録
18歳6カ月を7か月早い獲得です。
30年かけて7か月の短縮。
それも天才が現れての進歩。
古い体質と思われている
呉服業界もボチボチですが
進歩をしています。
明治期にフランスのリヨンから
ジャガード機という織機が
導入されました。
それまでは、人が経糸を引き上げて
織っていた織物がジャガード機は
機械が経糸を引き上げるので
飛躍的に生産量が増えたのです。
お借りしました。
その経糸を引き上げるのに
短冊に穴を開けた紋紙が
必要でした。
お借りしました。
複雑な柄になるとその紋紙が
1万枚必要となるそうです。
大量の紋紙を保管する倉庫が
必要となりましたがそれを
解決したのがフロッピーディスクです。
紋紙の情報をF.D.に読み込ませ
コンピューターで経糸を制御
していくのです。
今までの紋紙の情報も
全てF.D.に読み込ませたので
紋紙は必要ありません。
でも、そのF.D.も10年ほど前に
生産が停止して今では
S.D.カードを使用している様です。
織物の進化がF.D.なら染物の
進化はインクジェットでの
染色です。
今、生産されている振袖の
9割以上がインクジェットで
染色されています。
数年前の出来事ですが、他店の
振袖のカタログをご覧に
なられたお客様。
当店の飛び込んで来られて
仰った言葉が忘れられません。
「いちこしさん、こんな染の
振袖を着物と言って良いの?」と。
その当時のインクジェットは
如何にもそれと分かる程度の
技術でした。
お客様の言われる事にも
納得していました。
ですが、ですが、技術革新とは
凄まじいものです。
先週の東京国立博物館で
観覧した「きもの」展。
お借りしました。
そこに尾形光琳が模様を描いた
「冬木小袖」があり、その見事さに
目を凝らしました。
ですがもっと、目を凝らした
作品があったのです。
お借りしました。
それは、展覧会場外に展示
してありました。
何とインクジェットで染めた
「冬木小袖」と江戸時代の
振袖を複製した着物です。
なんとまあ、現代の京友禅に
引けを取らない出来栄え。
それまでの染織技法、纐纈(こうけち)
纈纈(きょうけち)﨟纈(ろうけち)から
友禅染が世に出て350年余り。
新しいインクジェットの染が
今後の染色技法の主流に
なっていく様に思われます。
それにしても藤井七段、
一流棋士たちが絶賛しているので
今後藤井時代が来るのでしょうか?
楽しみです!!
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。