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黒留袖を洗い張り後お仕立替えするのに問題が出ました。その解決方法は?

ご紹介 2021年3月31日

Vol.1511

 

 

本日は、「黒留袖を洗い張り後お仕立替え

するのに問題が出ました。その解決方法は?」です。

 

 

 

岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。

 

貴女とお場所に合った最適和装をご提案!

貴女の和装のお助けマン、 山脇寿人です。

 

ご訪問ありがとうございます。

 

 

 

 

着物は、リユースの優等生で

子や孫にまで代々譲れます。

 

 

 

 

 

 

 

勿論、寸法が違う場合は

一度着物を解いて、きれいに

洗い、元の1枚の布状にします。

 

 

お借りしました。

 

 

 

これが「洗い張り」と言う作業で

洗ってから板に張り付けたので

この様な呼び方になりました。

 

 

 

 

 

この時、新しくお仕立てする

寸法が前よりも大きくなる場合は

前の縫った筋も綺麗にします。

 

 

 

 

 

これを、「筋消し」と言いますが

生地によって、筋が残る場合も

あるのです。

 

 

縮緬生地

 

 

 

「縮緬」(ちりめん)や「綸子」(りんず)

などの比較柔らかめに生地は

筋が消えやすいのです。

 

 

 

綸子生地、お借りしました。

 

 

 

 

「駒」と呼ばれる生地系は

発色が良く関西以西の黒留袖などに

使われる事が多いのです。

 

 

 

駒生地

 

 

が、少し硬めの為、筋が消え難くい

生地となります。

 

 

 

 

先日、ご来店のお客様は

6月にご長男の結婚式があり

お嫁入時の黒留袖をお単衣に

お仕立て替えをご要望。

その時の記事はこちら

 

 

 

 

で、洗い張りが出来上がって

来ましたが、こちらの黒留袖も

重めの駒生地を使用しています。

 

 

 

加工前に危惧した事が現実に、

裄丈も身幅も寸法を大きくする

ので、筋が気になります。

 

 

 

 

 

 

よくわかる様に出来上がりの

寸法で仮絵羽にしてみました。

 

 

 

 

 

 

画像では、良く分かりませんが

実物には筋の後がクッキリと。

 

 

 

 

筋を目立たなくするには、

前の寸法でお仕立てする事が

ベストですが、それでは

着難くなってしまいます。

 

 

 

 

そこで、当店のご提案は

身幅全体で6センチほど広げるので、

目立つ向かって右側の脇は、

前の寸法、筋の所で縫います。

 

 

 

背縫いは、決まっているので

動かせません。

 

 

 

そこで、左の脇で6㎝身幅を

広げれば、全体を広げた

寸法と同じになります。

 

 

 

こうすれば、向かって右から

見た時は、綺麗な着姿と

なります。

 

 

 

これ、メリットもあれば

デメリットもあり、お召しの

時の背中心が少しズレる事、

畳んだ時に身幅が合わない事。

 

 

 

 

一度お客様にご覧いただいて

どの様にするかをお聞きして

お仕立ていたします。

 

 

 

 

 

本日もお読みいただき

誠にありがとうございます。

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