着物手帳の大和言葉「たそがれ」から「誰が袖」(たがそで)への考察。
ブログ 2021年7月23日
Vol.1626
本日は、「着物手帳の大和言葉
「たそがれ」から「誰が袖」(たがそで)への考察。」です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
和服の貴女が「褒められる」を応援!
貴女の和装のお助けマン、 山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
着物手帳の大和言葉に
「たそがれ」とあります。
「誰そ彼」とも書きます。
暗くなり相手が誰だか
分からなくなって声に
出して尋ねることから
夕暮れどきをそう呼びます。
着物ファンアは「誰が袖」(たがそで)
を思い出しますね。とあります。
お借りしました。
「誰が袖」とは、美しいさまざまな
模様の小袖が衣桁(いこう)に掛けられた
様子を文様化したものです。
桃山時代には、美しい小袖を
衣桁に掛けた様子を描いた
「誰が袖屏風」(たがそでびょうぶ)が
作られ、やがて着物の柄としても
用いられるようになりました。
お借りしました。
これは、衣桁に豪華な衣装を
かけて部屋の間仕切りとして
使用することからきています。
平安の頃から、着物に香を焚き
しめていたことは知られています。
お借りしました。
時代が下がるとその習慣は、
三角の小さな匂い袋を懐中に
偲ばすことにかわって
いきました。
その匂い袋のことを”誰が袖”と
呼び、移り香を楽しんだと
いわれています。
お借りしました。
また、平安時代の「誰が袖」とは、
単に着物の袖の事ではなく
それを身に着けた女性の着物に
薰き込められた香を袖系の
匂い袋に表したものです。
桃山時代から江戸時代初期に
かけて作られた、衣桁に掛けた”
贅を尽くした美しい小袖”を、
金屏風に描いたものを「 誰が袖屏風 」
と呼んでいます。
お借りしました。
その後、美しい小袖の裂地を
屏風に直接貼りつけた
「 誰が袖屏風 」も見られます。
この様に衣桁に小袖を掛けた
ものを間仕切りに使用した
事からそを屏風にし、
誰が袖を意匠とた着物まで
創られています。
お借りしました。
それ程、近世の小袖が
いかに美しく、魅惑的な
精彩を放つものであった事が
分かります。
この頃は18時を過ぎても
明るいので「たそがれ」は
もう少し後になりますね。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。