和楽器の弦も和服の糸も「寒の糸」がよろしいようで?
ご紹介 2023年1月31日
Vol.2181
本日は、「和楽器の弦も和服の糸も
「寒の糸」がよろしいようで?」です。
愛知県岡崎市の「呉服のいちこし」
和装を選ぶ楽しさと、纏う喜びを
全力サポートいたします。
ご訪問ありがとうございます。
今日は、1月31日新年が明けた
と思ったら、いつの間にか1月も
最終日、明日から2月です。
今週末には、「節分」と「立春」
で八十八夜も二百十日も立春から
数え、暦に上では「春」となります。
そんな今日の中日新聞、朝刊に
載っていたのは、「寒の糸」。
通風筒には、厳しい気候を生か
した「寒の糸」と呼ばれる和楽器
の弦作りが、最盛期を迎えている、と。
弦自体は、年中製造しているが
冷気の中で乾燥させる事で糸が
締まり、張りのある音を響かせる。
三味線や琴の演奏者から
「この時期のものが使いたい」
と強い要望があるそうです。
この厳寒の時の作業が、その後の
作品に影響を及ぼすのは、和服の
絹糸も同じなのです。
山形県・米沢でひとりで工房
を起ち上げた、山岸幸一さんも
そんな厳冬での作業をされています。
画像は、お借りしました。
山岸さんんは、織物業の家に
生まれましたが、近代的な機械
でつくる物と、昔ながらの手機
で織る物との違いを知ります。
また、草木染は良質な自然流水
と良質な染料によって透明感の
ある美しい色彩を醸し出します。
その良質な自然流水を求め
最上川の源流、赤崩れの地を
選んで工房にします。
そして、糸を染めるのに最も
適したのは、厳冬の時「寒染」
と言われる時期。
画像は、お借りしました。
早朝5時位からから紅花の染料
に糸を何度も浸し、紅花の色素
を糸に移します。
完全に移し終わると、今度は
屋外の川、最上川の源流に
その糸を浸けて洗うのです。
画像は、お借りしました。
時には、手が凍傷にもなる事
もあると言われる冷たい水に
素手で糸を振り洗いします。
その後、真冬の太陽と風を
受けて半日ほど天日干しを
して糸は、仕上げられます。
画像は、お借りしました。
その糸を、1年間寝かせ、来年
再度、寒染めをし、また寝かせ
これを2~4回繰り返し行い。
寝かせた糸の色に深みや
落ち着きが出た所で、やっと
手織りの作業に入ります。
画像は、お借りしました。
ですので、繭を育てる所から
糸繰、染色、手織りと作品が
完成するまでに4~5年は掛かります。
そんな、こだわりの山岸さん
の作品、ご興味あるお方様は
ご連絡、お待ちしています。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。