今日から72候は、「桃始笑」「伊勢型小紋・人間国宝三人展」の品物のご紹介です。
ご紹介 2024年3月10日
画像は、お借りしました。
Vol.2582
本日は、『今日から72候は、「桃始笑」
「伊勢型小紋・人間国宝三人展」の品物のご紹介です。』です。
愛知県岡崎市の「呉服のいちこし」
和装を選ぶ楽しさと、纏う喜びを
全力サポートいたします。
ご訪問ありがとうございます。
今日から24節季「啓蟄」の次候
72候では、「桃始笑」(ももはじめ
てさく)桃の花が咲き始める時季、と。
されでも、昨日午後2∼3時には
当地でも雪が舞い、冷たく寒い
日でしたね。
でも、今日は、日差しが暖かく
正に桃の花が咲く始め、春が
もうそこまで来ているのを実感します。
そして、本日より当店で催す
「伊勢機小紋・人間国宝三人展」
の品物を詳しくご紹介いたします。
まず、初代・六谷梅軒さんは、
最も古くからある彫り方「錐彫り」
(きりぼり)で認定されていました。
半円形の小刀を用い、丸い小さな
穴を無数にあけて、あらゆる文様を
彫り出して行きます。
錐彫りは、「鮫小紋」「行儀」
「通し小紋」が代表的な文様
ですが、今回は「鳳蝶」(あげはちょう)。
黒地にエメラルドグリン二色で
文様を表している、モダンな印象
の小紋着尺。
遠目からは、二色で染めている
ようには、見えませんが、接写
すると濃淡で染め上がっています。
と言う事は、二枚の型紙で染めて
柄の奥行きが感じられる品物で
それは、染師の感性の高さを伺わせます。
中村勇二郎さんは、小刀の先が
花・扇・菱の形に作られた「道具
彫り」で認定をされました。
小刀を突いて彫り抜く技法で
錐彫りと共に小紋用に最も
よく用いられています。
画像は、「格天井」と名付けられた
伊勢型小紋で、一般的な格天井の
文様とは、一線を画すモダンさがあります。
交差する線を綾織風に表し
その中の文様も小刀を変えて
彫られている事が、分かります。
また、伊勢型小紋では、珍しい
グレーの濃淡で染められている
のも染師のモダンな感性を見て取れます。
今日は、この2点をご紹介し
明日は、「突彫り」の南部芳松さん
の品物と新作帯などをご紹介いたします。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。
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