最近のお単衣・夏着物に付ける「居敷当」(いしきあて)事情とは?
ご紹介 2024年3月19日
Vol.2591
本日は、『最近のお単衣・夏着物に付ける
「居敷当」(いしきあて)事情とは?』です。
愛知県岡崎市の「呉服のいちこし」
和装を選ぶ楽しさと、纏う喜びを
全力サポートいたします。
ご訪問ありがとうございます。
先週の火曜日が、最終日だった
当店が当地に店舗を新築移転して
から今年で20年を記念した陳列会。
「伊勢型小紋・人間国宝三人展」
では、染処「古今」さんにしか
手に入らない生地「透かしちりめん」
に伊勢型を染めた着尺がありました。
この生地は、遠目では、透けます
が、近くでは透けないのに、風は
絽や紗よりも通す不思議な生地。
お単衣仕立てにすれば、3月下旬
の高温の日ならお召いただけますし
10月後半でも日によっては、着用可です。
昨今の温暖化には、最適な生地
で、一年のうち約7~8カ月は、着用
出来、非常に重宝します。
また、当店の奥もですが最近中年
のご婦人では、あつがりのお方が
増えていて、夏の和装を敬遠されます。
そんなお方でも、この「透かし
ちりめん」なら今までには、感じた
事のない着易さを体験されるでしょう。
で、お仕立てですが、お単衣に
するとどうしても「お尻」に力
が掛り、背縫いが心配となります。
画像は、お借りしました。
そこで、「居敷当」(いしきあて)を
付けるのですが、以前のように
お尻にだけ付けると不格好。
画像は、お借りしました。
それで、後ろ身頃ふた巾、腰より
裾は1寸ほど控えて付けますが、
今では、居敷当専用の生地があります。
以前は、胴裏を付けていましたが
後ろ身頃ふた巾分の広幅の居敷当
を付けることでより丈夫となります。
画像は、お借りしました。
また、お単衣や夏物専用の「紗」
の生地の居敷当もありますので
お好みで付けることが出来ます。
そして、最新の居敷当事情では、
居敷当の上部を腰よりも上、腰揚げ
に挟むことで針目が表に出ずにキレイに。
それには、居敷当の丈が3尺2寸
(120㎝)ほどいりますし、価格も
高くなります。
ま、それでも一度つけてしまえば
安心して和服をお楽しみいただけ
るのでお勧めいたします。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。
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なら何でもご相談、承り必ず
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