幻の「辻が花染め」と「辻が花」とは?
ブログ 2024年4月19日
Vol.2622
本日は、『幻の「辻が花染め」と「辻が花」とは?』です。
愛知県岡崎市の「呉服のいちこし」
和装を選ぶ楽しさと、纏う喜びを
全力サポートいたします。
ご訪問ありがとうございます。
今日4月19日より24節季では「穀雨」
72候では、「葭始生」(あしはじめて
しょうず)芦が芽を吹き始める時季、と。
気温がぐんぐんと上がり、日毎に
木々が青々と茂り、景色はすでに
夏の様相に近づいてきた今日この頃。
当店店頭の草木も新芽が出て
来て、正に新緑の様相を呈し
目に眩しいです(笑)
一昨日、昨日と当ブログでは、
この時期に相応しい、またこの
時期しか締めれない染名古屋帯
をご紹介いたしました。
ですが、この時期にしか結べない
帯は、贅沢で良いのですが、やっぱり
通年締める事の出来る帯が良いと
思われるお方もおられるでしょう。
ですので、今日は通年(と言っても
夏は、締めれません)使用できる
染め名古屋帯をご紹介いたします。
昨日の木原明先生の兄弟弟子と
なる小倉淳史先生の「辻が花染め」
の名古屋帯です。
小椋先生は、お父様の建亮先生に
師事されいわゆる正統派の辻が花
染めの第1人者です。
画像は、お借りしました。
徳川美術館より辻が花染めの
「家康の羽織」の復元を依頼
され見事に成し遂げられました。
それが、こちらで葵のご紋も
辻が花染めとなっています。
辻が花染めとは、幻の染めと
言われ室町末期から桃山時代
にかけて大流行するもその後は
突如、世間から姿を消したのです。
その定義は、色々な絞りの技法を
使い染色し「カチン」と呼ばれる
「墨」の一種で描くと言われています。
また、辻が花染めに描かれている
花の事も「辻が花」と呼び、こちら
も現存しない幻の花。
なので、幻の花を幻の染め方
で描いたものを辻が花染めと
言うので、少しややこしいですね(^_^;)
そして、辻が花を一躍、流行ら
せたのが、「一竹辻が花」で有名
な久保田一竹先生。
画像は、お借りしました。
「一竹辻が花」と命名するだけに
独特の染織方法で染められた品物
は、重厚そのもの。
小椋先生の辻が花とは、一線を
画し、どちらも魅力的な作品
となっています。
今日は、辻が花染めのブログと
なってしまいましたが、明日は
小椋先生の作品をご紹介いたします
ので、ご期待くださいませ<m(__)m>
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。
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