コロナウイルスの猛威を受け止め天然植物染色の特徴も受け止めください。
ご紹介 2020年3月31日
Vol.1142
本日は、「コロナウイルスの猛威を受け止め
天然植物染色の特徴も受け止めください。」です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
最適な和装で笑顔あふれるご提案!
貴方の和装・お助けマン
山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
新型コロナウイルスは、
徐々に色々なパターンが
明らかになって来ました。
潜伏期間が1日から最長14日で
一般的には5日程度とか。
高齢者の病持ちが重篤に
なり易く死に至る事が
多くなったり。
若年層では、死亡率が極端に低く
陽性反応が出ても発症しない
事もある様です。
自然の力は、環境によって
随分変わるものです。
これ、染色でも同じことが
言えます。
染色で自然と言えば
藍染めが有名です。
化学染料は、常に安定した
色出しと染色が出来ます。
しかし「藍は、生きている」と
言われるほど藍染めは、
染めた後も安定する事が
難しい染物となります。
それは、染色後染料を洗い
お仕立て前に藍止めをしても
着物をお召しになり白い帯を
締めると藍色が帯に移る事が
あります。
これを「藍が枯れていない」と
言い、仕方のない事なのです。
これ、「紫紺染」(しこんぞめ)の
和服にも同じことが言えます。
紫紺染とは、紫紺という
桔梗によく似た草の根を、
灰で煮出して染める染色方法です。
明治期に一度、伝統技法を伝える人が
完全に途絶えてしまいましたが、
大正7年に、紫根染を復興させるため
紫根染の研究が始まり、復活しました。
ですので、年間生産量が、
極端に少なく本物の紫紺染に
触れる事は極まれです。
そんな紫紺染の着物を4年目に
お求めいただいたお客様より
「初めて袖を通したら、帯に
色が移ったので、どうにかして欲しい」
と連絡を受けたのが一月前。
それから、染め屋さんに
お願いをして、再度色止めを
掛けていただきました。
でも、染め屋さんが言われるには
「紫紺染」とは、色移りをする事が
当たり前。それが本物の証。
それを承知で、お召しください。
との事。
その事をお客様にお伝えしながら
先日、納めさせていただきました。
天然染色の藍や紫紺、茜染などの
染物は、色移りをする事を前提で
お召いただく様お願いいたします。
コロナウイルスの拡散は
最小限にしたいものですが
現実を直視して受け止める事も
大事かなと思います。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。