和服に付ける「男紋」「女紋」のお話、その1。
きもの110番 2020年12月4日
Vol.1394
本日は、「和服に付ける「男紋」「女紋」のお話、その1。」
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
貴女とお場所に合った最適和装をご提案!
貴女の和装のお助けマン、 山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
昨日の当ブログでは、「橘」の
デザインに関連して勲章や家紋の
使われている事を書きました。
で、本日は家紋、特に着物に
付ける紋についての記事とします。
まず、紋には「男紋」と「女紋」とを
区別しています。
「男紋」は、いわゆる「家紋」
家の紋となります。
代々、その家の紋でお仏壇や墓石、
提灯などにも入れます。
一般的に「男紋」は、強い紋を
言い、「違い鷹の羽」は猛禽類を
モチーフにしています。
また、渡辺姓の9割が使用する
「渡辺星」の、三つ星は敵に
打ち勝つ意味があります。
それに対して「女紋」は
女性の和服や持ち物につける
紋で、袱紗や鏡台、油単(ゆたん・
和タンスを覆う布)などに付けます。
お借りしました。
娘さんは、お母さんの「女紋」を
受け継いで嫁ぐのです。
この為、「女紋」は優しい紋が
多く、「桔梗」「揚羽の蝶」など
などです。
そして、和服に付ける時の
紋の大きさも違うのです。
「男紋」は、丸で囲い鯨尺1寸で
「女紋」は、丸なしの5分5厘で
入れるのです。
男物の黒羽二重の紋付き着物、
羽織には抜き日向紋(ぬきひなたもん)を
背中一つと両袖外側と両胸に5つ入れます。
お借りしました。
それに袴を履けば、男性の
第1礼装の出来上がり。
お借りしました。
大相撲で協会挨拶や展覧相撲なのでは
理事長以下役員がこの黒紋付袴姿で
お出迎えなどする光景を、ご覧に
なられたことがあると思います。
また、お茶席では紋付の着物を
お召しになりますが、第1礼装では
行業しいのでお召し生地に刺繍で
1つ紋を入れた和服が多いのです。
刺繍の紋も日向紋(ひなた)と
陰紋(かげもん)があります。
日向紋は、紋の形をそのままに
陰紋は、輪郭で表します。
一般的に陰紋より日向紋の方が
正式な印象を受けます。
「男紋」
「男紋」に関しては、これ位の
ご説明で充分と思いますが
「女紋」では、着物によって
色々な紋の入れ方がありますので
明日の当ブログで記事にします。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございます。