今日から72候では、「蒙霧升降」霧も霞もとらえどころがないですが、文様となると?
ご紹介 2021年8月18日
Vol.1652
本日は、「今日から72候では、「蒙霧升降」
霧も霞もとらえどころがないですが、
文様となると?」です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
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貴女の和装のお助けマン、 山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
今日から72候では、
「蒙霧升降」(ふかききりまとう)。
霧が立ち込める時季、とあります。
お借りしました。
霧が立ち込めると、幻想的な
風景に見えますが、文様としては
とらえどころがありません。
とらえどころがない、と言えば
霞もそうですが、こちらは昔から
日本的な感覚で文様化されています。
基本的な霞文は、霞のたなびいて
いる様子を表わした文様です。
一般的には、直線を横に
並べて描かれることが多く
単独でも、草花などと組み
合わせて用いられます。
また、帯状のふわふわとした
形で描かれることもあります。
こちら場合は、単独ではなく
草花文様の背景として描かれ
全体にボリュームが出て草花を
引き立てます。
カタカナのエの字の様に
描かれた霞を「ヱ霞」と言い
横長でふくらみを持って
描かれるのが特徴。
ヱ霞のふくらみの中に
季節の草花や松竹梅、
宝尽くしなどを描く事も
あります。
また、草花の文様の背景に
塗りつぶしたヱ霞を入れて
全体の文様のポイントに
する描き方もあります。
「霞取り」は、霞の形を
切り取ったものを言います。
形のいない霞を切り取るのは
難しい事ですが、日本的な
感覚で描かれます。
こちらも霞取りの中に
草花文様を描いて華やかさを
出すことが出来ます。
雲の文様
霞は、一見雲と見分けが
付き難い文様ですが、霞には
雲の輪郭に描かれるもくもく
とした感じがありません。
いずれも、「霞」単独での
柄付けよりも草花などと共に
描かれ、和服全体のボリュームや
華やかさ出す方が多い様です。
それにしても、霧ではなく
連日、雨がよく降って気分が
晴れませんね!
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。