今週の大和言葉は「やんごとなき」やんごとなきお方の装束から思う事とは?
ブログ 2021年12月11日
お借りしました。
Vol.1760
本日は、「今週の大和言葉は「やんごとない」
やんごとないお方の装束から思う事とは?」です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
和服の貴女が「褒められる」を応援!
貴女の和装のお助けマン、山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
着物手帳、今週の大和言葉は
「やんごとない」。
「止む事無し」転じて「やんごとない」
で、地位や身分が高く非常に尊く
高貴だと言う事。
「やんごとない」生まれとか
「やんごとない」お方などと
使われます。
日本で「やんごとない」と言えば
貴族の世界を連想します。
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貴族の男性が朝廷で着用する
最も正式な服装は、「束帯」
女性は「女房束帯」。
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近世以降は、衣を12枚着ている様に
見えるため一般に十二単衣と
言われる様になりました。
この十二単衣の特徴は、その12枚
の色を絶妙に重ねていて、それを
「襲色目」(かさねのいろめ)
と言います。
京都の染織史家 吉岡幸雄と染色工房の公式サイトより
唐衣(からぎぬ)表着(うわぎ)
打衣(うちぎぬ)五衣(いつつぎぬ)
や単(ひとえ)などを重ね着しをしました。
京都の染織史家 吉岡幸雄と染色工房の公式サイトより
その色の重なり、匂い(グラデーション)
の配色美は、女房装束の大切な
趣向のひとつ。
京都の染織史家 吉岡幸雄と染色工房の公式サイトより
また、四季折々の自然美を
手本とした王朝文化の華やかで
繊細、豊かな感性を装いに
反映させていました。
京都の染織史家 吉岡幸雄と染色工房の公式サイトより
そんな「襲色目」を生涯かけて研究、
第1者であった、吉岡幸雄先生が
亡くならのは、非常に残念ですが
蒐集した古布や残された資料は
大変、貴重です。
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そして、先生の著書「日本の色辞典」
の冒頭に書かれた言葉が胸にしみます。
人が美しい色を求め続ける
のは、何故だろうか?
それは、目に映る自然の移ろいを
身近に引き寄せたいと願うから
と確信するようになった。と。
四季がある日本の人が
その時々の自然を尊び、
その色を纏う。
何とも「やんごとない」人が
思いそうな事ではないでしょうか?
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。