今日11月23日は、「勤労感謝の日」で「新嘗祭」、皇室の伝統行事「ご養蚕」がもたらした意外な展開とは?
ご紹介 2022年11月23日
紅葉山・ご養蚕所の画像は、お借りしました。
Vol.2108
本日は、「今日11月23日は、「勤労感謝の日」
で「新嘗祭」、皇室の伝統行事「ご養蚕」
がもたらした意外な展開とは?」です。
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今日11月23日は、「勤労感謝の日」
“勤労をたっとび、生産を祝い、
国民互いに感謝しあう”国民の祝日です。
1948(昭和23)年公布・施行の「祝日法」
で制定されました。 戦前の「新嘗祭(にいなめさい)」
の日をそのまま「勤労感謝の日」に改めたのです。
「新嘗祭」とは、天皇が新穀を天神(てんじん)
地祇(ちぎ)に勧め、また、親しくこれを
食する祭儀です。
現在は天皇の私的祭祀として行われる
ほか、伊勢神宮などでも行われ、伊勢
神宮には天皇の勅使が遣わされます。
皇室には、私的祭祀と伝統行事
もあり、そのひとつに「ご養蚕」
があります。
これは、養蚕業が国の基幹的な
産業となる中、明治4年(1871)に
昭憲皇太后がその奨励のために
始められました。
昭和30年、香淳皇后の画像は、お借りしました。
その後、歴代皇后様に継承されて
いますが、国内での養蚕業が衰退
しても、携わる人々に寄り添う強い
お気持ちで伝統行事として続けられています。
画像は、お借りしました。
そして、廃棄寸前であった古い蚕
の1品種を美智子前皇后様の
「もうしばらく育ててみたい」と
留保された蚕。
その蚕の糸(現在のものの1/2の太さ)が
日本の貴重な文化財である古代織物の
復元に、不可欠の役割を担うという
意外な展開がもたらされたのです。
その純国産の「小石丸」という
蚕は、その糸の美しさ故に珍重
されたものの、生産性が低いこと
から次第に廃れましたが、美智子様の
ひと言で復活。
画像は、お借りしました。
この繭から採れる繊細な絹糸が
平成6年(1994)から計画されていた
正倉院宝物の古代裂(8世紀)の復元
に欠くことができないものだったのです。
画像は、お借りしました。
また、鎌倉時代の絵巻(1309年頃)の
名品の修理にも用いられ、日本文化の
継承に大きな足跡を残すことになったのです。
画像は、お借りしました。
そして、今年は天皇、皇后両陛下
とご長女愛子様が皇居内の紅葉山
で、「ご養蚕」にお励みになられました。
皇室の伝統行事が、日本の伝統文化
の再生に寄与した出来事でした。
本日もお読みいただき
誠にありがとうございました。