会社解散のお知らせが届きました。
ブログ 2019年2月15日
vol.735
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を着て綺麗になり、ほめられて自然と笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
本日は、会社解散のお知らせが届きました。です。
呉服小売金額は、最盛期に約2兆円程ありましたが
平成元年頃には1兆5千億円程に減り、
現在では3千億円を切ってしまいました。
その間にメーカーは、もちろん京都、東京、名古屋の
有力問屋さんが次々と倒産して行きました。
そんな中、現在営業されている問屋さんも
生き残りの為に自社ビルを処分したり
間貸しをしたりしています。
当店の取引問屋さんも3分の1位に減りました。
そんな折、昨日父の頃よりお付き合いのある
東京が本社の菱一株式会社さんより茶色の長3封書が
届きました。
菱一さんは、6年前に京都店を閉鎖して、
2~3カ月後に再開していますので
嫌な予感を持ちながら、
封を切って中身を取り出してみると
会社解散のお知らせが入っていました。
今回は、今月末に会社自体を解散するとの事、
その後整理の為当分の間、業務を続ける様です。
何時まで続けるのかを確認しようと、係員にlineしますと
折り返し電話があり、従業員も解散事実を昨日知らされたて
業務は3月20日を目途にしているとの答えでした。
菱一さんの創業は、
1948(昭和23)年と戦後生まれの会社ですが、
その母体は1849(嘉永2)年創業の
「深田與三兵衛(ふかだよさべい)江戸舗」でした。
この深田與三兵衛から、現社長の桟敷正一朗氏の祖父である
桟敷正太郎氏が伝統を受け継ぎ、会社を興しました。
業績が厳しくなると呉服以外の宝飾や毛皮などに
手を出す問屋さんがある中で、呉服それも高級呉服一筋で
ここまでこられている数少ない問屋さんでした。
また、プロパー品よりも自社で染め出しを行い、
菱一さんの社是「きものを創る」を真摯に実行され
取引先は、デパートや量販店、NCなどは無く
呉服専門店のみと伺っています。
どの業界も競争が激しく伝統だけでは、生き残れない
厳しい時代である事は、承知していますが、
菱一さんの様な専門性の高い問屋さんが無くなると事は、
業界にとって大打撃となります。
これは、小売屋にとっても大問題です。
そんな憂鬱な気持ちで終えてバレンタインデーでした。
本日もお読みいただきありがとうございました。