着物に紋を入れると格式が上がります。
ご紹介 2019年5月12日
vol.821
本日は、着物に紋を入れると
格式が上がります。です。
岡崎市の呉服屋、呉服のいちこし。
着物を装い素敵になり、
ほめられて笑顔になる、
笑顔作りアドバイザーの
山脇寿人です。
ご訪問ありがとうございます。
当ブログ「令和となり新しく茶道を
始められる時に揃えると良い着物
3点のご紹介です。」の記事中に
家紋の説明を後日、と言う事で
本日いたします。
着物に入れる紋は、2種類あり
それは家紋と女紋です。
家紋は、文字通りそのお家の紋で
お仏壇やお墓にも施されています。
女紋は、女性が代々引き継ぐ紋で、
主に関西地区にに多く見られる
慣習です。
そして、紋を入れないと
いけない着物があります。
まずは、既婚女性の第1礼装
黒留袖です。
黒留袖は、黒地で裾だけに
模様がある着物で、5つ紋を入れます。
主に近しい親族の結婚式に
お召しになります。
以前は、留袖と呼んでいましたが
色留袖の出現により黒留袖と
呼ばれる様になりました。
では、なぜ色留袖が出現したか?
宮中では、黒は喪の色で親族の
結婚式にも黒留袖は、お召しにならず
色留袖をお召しになっていました。
それと昭和39年、叙勲制度が復活
その際、夫婦同伴で宮中に上がる場合
夫人は色留袖をお召しになりました。
それが、叙勲とは関係の無い
一般の方に人気となり色留袖が
急速に普及していきました。
呉服業界もその波に乗って
お嫁入りのお支度に色留袖を
お勧めしたものでした。
ですので、色留袖も紋を
入れなければいけない
着物で、入れる紋の数は
用途によって5つ3つ1つと
変わります。
そして、喪服も5つ紋を入れなければ
ならない着物です。
また、男性の第1礼装、黒紋付の
着物、羽織や男の子の初着にも
5つ家紋が必要です。
黒留袖と喪服、男性の黒紋付は
石持(こくもち)と言って、
紋を入れる場所が染められず
白く残してあります。
これは、黒い色を染める時
黒に深みや重厚さを出すため、
紅色(紅下、べにした)
藍色(藍下、あいした)と言って
紅色や藍色を染めてから黒色を
染めています。
この黒色が紋を入れる際
抜けきらない為あらかじめ
染めずに残しておきます。
ですので、黒留袖、色留袖
喪服に男性の黒紋付羽織、着物は
抜き紋の日向紋を入れます。
日向紋
抜き紋にも、日向(ひなた)中陰(ちゅうかげ)
陰(かげ)と種類があり、正式は断然
日向紋、無地の着物や高齢になると
中陰紋や陰紋にしたりします。
中陰紋
陰紋
今日は抜き紋を入れなければ
ならない着物と抜き紋の種類を
記事にしました。
次回は、刺繍紋(縫い紋)を書きますので
お楽しみにお待ちください。
本日も、お読みいただきありがとうございます。