着物の表地と裏地の釣り合いについて
お仕立て 2017年4月14日
呉服のいちこしの山脇寿人です。ご訪問ありがとうございます。
本日は、着物の表地と裏地の釣り合いについてです。
共八掛(表地と同じ生地の八掛の事)の着物(留袖、色留、訪問着、振袖など)以外の袷は、
胴裏と八掛を裏地に付けます。稀に胴裏を付けずに八掛のみを付ける方(市田ひろみさんなど)
もいらっしゃいますが、ほとんどは両方付けます。
胴裏は、水張りが施してありますのでお召しになった時の汗などの湿気でも縮み難いですが
八掛は、パレスやチェニーなどの表地や胴裏より縮みやすい生地を使用しますので
それを見越して八掛地を表地より少し「たるみ」を持たせて、画像の様にお仕立てします。
このバランスが、非常に微妙で「たるみ」が多いと表地より出てしまいますし
少ないと八掛が、縮んだ時に表地に「袋」が入ってしまいます。
表地に「袋」が入った時、少しなら着方で何とかなる場合もありますが
多いとお直しをしないとお召しになれませんし、そのままですと非常に不格好です。
そんな時は、当店にお気軽にご相談下さいませ。他店でのご購入品でも承ります。